異世界の塔に幽閉された訳ありの黒髪令嬢【カグヤ】は、夢を見ていた。『いつか〝白馬に乗った王子様〟があたしをここから連れ出してくれるはず――』予言めいた満月の夜。ひとりぼっちのカグヤのもとにやってきたのは――白馬ではない様々な生物に乗った〝顔はつよつよイケメン!〟〝だけど中身は『……!?』〟の破…もっと見る
あたしの名前はカグヤ。
き(・)っ(・)と(・)どこにでもいるふつうの女の子。
今はワケあって、
人里離れた森の奥の『塔』に閉(・)じ(・)込(・)め(・)ら(・)れ(・)て(・)る(・)んだけど……。
いつかきっと、そんなあたしのところにも。
〝白馬に乗った王子様〟がやってきて。
塔の外に連れ出してくれるって、ずっとずっと。
夢見がちに、信じてるの――