――それは、闇の中を歩いているようだった。最愛なる父の死をきっかけに、絶望の淵に落とされる少年、瑞樹。『正しく生きろ』という父との約束を果たすため、更なるいばらの道を歩み始める。暗闇の底で少年が見たのは、ひとすじの光、だった。