あらすじ(ネタバレあり)
日本有数の財閥、由良(ゆら)家の『問題児』である綺羅(きら)は、短大卒業後に勝手に家を出てから、東京で一人暮らしを満喫していた。しかし二十六歳の誕生日、失職、家まで失う。途方にくれ実家を頼ればあれよあれよという間に、髪を黒くさせられ、メイクを地味にさせられ、振り袖を着せ…
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▶ストーリー概要および物語の設定
地方財閥由良家の『問題児』である綺羅は二十六歳の誕生日、相手の顔も見せられぬまま政略結婚させられ、相手の家に連れ込まれてしまう。愛のない結婚だからか夫は顔を見せないまま帰ってもこない上に、夫の部下に見張られていて、綺羅は家を出ることすらできない。
綺羅は発奮し、監禁脱出RTA配信を始める。家のネットワーク環境上、それは夫の組織『関東連合』半グレ組織内で配信された。綺羅の夫、紫藤は妻の暴挙を止めるために初めて帰宅するが、彼女に言い負かされ、彼女の配信を止めるために毎日帰宅しともに夕飯をとることを約束する。
翌日の夕方に帰宅した紫藤は自分と綺羅の夕飯を支度するとものの数秒で完食して、出掛けてしまう。綺羅はより寂しさを感じる。翌日、綺羅は帰ろうとする紫藤におにぎりを渡す。おにぎりには『お兄さんの趣味って何? 私はきれいなものを見ること。』というメモがついていた。翌日、彼は帰宅すると、開口一番『趣味はないが、きれいなものを見るのは俺も好きだ。ステンドグラス、とか……』と話す。それから少しずつ、紫藤の帰宅時間は伸びていった。
紫藤はワーカーホリックだったが、次第に『人生を楽しむ』という彼女の考えに興味を持つようになり、彼女の配信を『脱出しないならいい』と許可をする。綺羅の配信は組員及び組員の妻たちの中で広がり、紫藤も彼女の配信を楽しむようになる。
そんな折、部下の不始末から鬼怒組と揉めてしまう。鬼怒組に『キラキラ監禁chの配信者を連れてこい』と言いだす。彼は帰宅すると配信途中だった綺羅の腕を掴み『こんな組織に未練はない。脱出RTAを始める』と告げて、それまで二人で話していたきれいなものを見るために、全国津々浦々逃げていく。それは遅い新婚旅行でもあった。
関東連合は紫藤が抜けた穴を埋められず、組員たちの妻から一連の出来事に強い批判を受けたため、彼らは紫藤に和解交渉をする。紫藤は拒絶するが、綺羅は『オッケー、ファンミーティングね』と受け入れる。彼女は紫藤が仕事が好きなことを知っていたからだ。
ファンミーティングで鬼怒組が連れてきたのは、組長の一人娘の桃子だった。六歳の彼女は綺羅にメイクをしてもらうと嬉しそうに帰っていった。
その後、紫藤は仕事に復帰をしたが、長期休みを取り綺羅と旅行に出かけるようになった。綺羅は紫藤と喧嘩をすると脱出RTAを敢行するが、彼らの結婚生活は順調に続いていくのだった。
▶(小説作品のコミック原作化の場合)元小説の作品URL
なし