狼は夜毎、ウソをつく

作者木村

あらすじ

物心つく前から親戚間をたらい回しにされている、天涯孤独の少女、ルル。彼女は十五歳の誕生日にまた家を追い出され、新しい家に引っ越しをする。彼女を迎え入れたのは、ルルとは全く血縁関係がない、酷く眠たそうな顔をした男、鯖目さんだった。

「来るのは男の子だと聞いていたんだが……君の性自認は男…



私は君に隠し事をしている。そしてこの隠し事を、君に話すつもりは一生ないんだ。それは、嘘をつくよりも罪深いことだ。だから君は、決して私を許してはいけないんだよ。



……でも、鯖目さん、そうしてわたしに罪を告白してくれたのは、あなただけ。



訳あり保護者×天涯孤独の少女