その幼馴染みは休みのたびにアパートを訪れる。泣き虫で病弱で甘えん坊だったエティエンヌは、お互い20歳になった今、別人みたいに大きく逞しく強くなってしまった。

 これは幼馴染みの延長。
 彼は恋人でも家族でも友達でもない。
 心地良くて曖昧な、ぬるま湯のような関係。

 きっとエティエンヌも同じ…