とある町の暮らすシスターはある寒い朝、教会の前に捨てられていた子供を見つける。
子供を捨てた親に憤る彼女に、教会の神父は静かに語りかける。

「親とともにいることで子供の未来が閉ざされるなら、……私としては『捨ててくれてありがとう』と、言いたいがね」

初めは神父の言葉を理解できなかったシスターだ…

「いま、この手を離したらもう二度と会えないのでしょう」


「けれどもし、この手を離さなければ――」


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「あなたの笑顔にはもう、出会えないのです」