――お母さん、どこ。どうして、帰ってこないの。

 泣きながら眠った晩。気づいた時僕は、カラフルな風船が浮かぶ不思議な世界に迷いこんでいた。それも何故か、人間の子供の姿で。
 ふわり、と呼ばれる少女に案内されるその世界は、“寂しい子達が集う幸せの国”だと言われていた。
 笑顔の動物や人間の住人達に…