「わたしなんてそんな、大したことないの。いつも成績トップの齊森くんと違って学年二位もただのラッキーだよ」
頭脳明晰、品行方正、容姿端麗の三拍子が揃った完璧(?)女子
藤堂百 Momo Todo (16)
「いつも君と競えて嬉しいよ、藤堂。俺も頑張んなくちゃな」
あらゆる分野で才能を発揮する、まるで王子様な天才男子
齊森司 Tsukasa Saimori (16)
彼らは実は、
「チッ! また学年二位なんてありえないんだが! おのれ齊森、絶対に許さん」
「はいはい次頑張れよ万年銀メダル。せいぜい俺の背中を追ってきなハッハ」
「おまえ絶対いつか泣かす……!」
超猫かぶり&腹黒コンビにして、犬猿の仲のライバル同士だった。
けれど。でも。
……本音は?
*
「――本当はさ。
お前が俺を追ってるんじゃない。俺が、お前を追ってるんだ」