私の彼氏は意地悪です。

作者森野きのこ

春の風が吹く爽やかな朝。花は洗面台の前で新しい口紅にご満悦だった。一目惚れして買った口紅は鮮やかに唇を彩り、今日のデートにちょうどいい。花は高鳴る気持ちのまま同棲している彼氏の夏輝に声をかけた。だが、彼からの返答はない。花がリビングへ行くと夏輝はソファで寝息を立てていた。花は夏輝の寝顔を見て、再会…