『
好きになった人は、他の人が好きだった。
『お前のこと抱きたいよ、俺』
好きになった人は、恋をしない人だった。
『好きな人は……たぶんノンケ』
好きになった人は、異性愛者だった。
『僕には恋という感情が欠落しているんだ』
人を、好きになれなかった。
巡りめぐる恋物語。
ひと夏の夢に酔いしれて。
4人でなぞった軌跡をたどって。
────どうして、泣くの?
『あまりに幸せだから、涙が止まらないんだ』
『もし桜都が忘れても…あたしが憶えてるよ』
たとえこれが夢でも、あたしは一生忘れない───…。
『お前のこと想ってつくったんだ。不恰好だけど、受け取ってもらえると嬉しい』
その花言葉は────。
夜に溺れて、暁を泳いで。
これは4人の男女が紡ぐ、切なく淡い恋物語。
夏夢想の軌跡の先で、きっと君を忘れない。
※同性愛要素が入ります。
苦手な方は読むことをお勧めしませんが、苦手意識を覆すほどの小説執筆に尽力致します。