8年間の片思いの末、大失恋をしたマミが公園で出会った男もまた、同じように失恋をしていた。花火大会の片隅でふたり、小さな手持ち花火。
「暇? 暇なら一緒に花火しよっか」
「どしたん眉間に皺が」
「失礼すぎてどうしようかと」
「うは、それはごめんな」
8年の大失恋をした私の前に現れたのは、
同じく失恋をしたらしい(・・・)男だった。