兄の友達で初恋の相手である蘭と再会したマーヤ。彫り師を職業とした蘭はあの頃のままの様で、けれどどこか危うさを持って大人になっていた。そんな蘭に再び恋心を抱いていくマーヤだが蘭にはある秘密があって─────?







数年振りに再会した初恋の人は、あの頃のままで、それなのに別人のようだった。




「アイツには俺が必要で、俺にはアイツがいなきゃダメなんだよ」


「ごめん、マーヤ。助けて」




貴方の手のひらに刻まれた花の意味に、わたしは到底適うはずがない。




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不規則に並ぶ数字、意味の成さない図形。



たった一人の為だけの花。



私は貴方のその手を握ってあげたかった。




start.2023.05.21