高校で教師をしながらも風呂無しアパートでシケた生活をしていた綾子。恋がしたいなあと友人とバンドを始めた頃に友人のつてである「王子様」がいるよと言われる。彼はバンドのツアー中で今はいないが戻ってきたら紹介するよと言われ、綾子の恋の準備は着々と進んで行く。そしてついに「王子様」の耕一と付き合い始めた。…

「この世に地獄と言うものがないのなら、私が作って落としてやる。」


「一緒にいたのは好きだったからだ。誰がなんと言おうとこれが本当だ。」

「彼女の王子様になって美談を成立させてね。達成したところでまた何か違うとか言っても、もう知らないからね。この二股不実野郎。今日は天気も良いし、清志郎は好い歌を歌うし、素直に好きって言えてよかったわ。」

「嘘をついて本当にごめんね。でも綾ちゃんといた半年は嘘じゃないって言いたかったんだ。バチが当たって風邪ひいちゃったみたい。」

「お風邪なんかじゃこの先も容赦されないと思うよ。あ、大嫌い。さようなら。」