社内一、男前の中崎透馬は女性に人気者だ。いつも女性社員に囲まれている。それを遠巻きで見ている、小森十子はふわゆる女子を演じているが、少しもモテない。そして彼女は見えないものが見えるタイプの人間だった。今日も透馬に取り付く生霊と取り巻く女性を他人事と眺めて、微笑んでいた。
男前でいて、誰にも優しい…
そんな人がいたら、みんなが好きになっちゃう
それは生きてる人に限らず…
今日もたくさんお連れしてる彼を遠巻きに見て、
密かにほくそ…いえ、微笑む昼下がり