青春は……の香りがした。

作者右遠あい

 放課後偶然、クラスの一匹狼くんが階段裏へ消えていくのを見かける。その秘密基地で真白は彼と関わることとなるが、教室で話しかける勇気は出ない。そんなとき、小学五年にあったある出来事を思い出して――!!

記憶って、不思議だ。


覚えてたくない怖い話とかは残るくせに、


覚えていたいと思うことは忘れてしまう。


でも。


本当に覚えていたいこの記憶は、


何があっても忘れない。









世界は……の香りがした。