キミの物語でわたしは。 …恋愛協力同盟…

作者右遠あい

『俺の兄貴がお前の姉ちゃんを好きなんだけど』咲良は人気者の姉と比べ、自分を〝引き立て役〟と感じるようになる。そんなとき、同じく人気者の兄を持つ、嫌われ者の海威が自分を訪ねてくる。そうして始まったふたりの関係。けれど、いつの間にかその関係が大切なものになっていて――。

 ふたりだけの、空き教室。

 後ろの席で頬杖をつきながら窓の外を眺めていた彼が、ぽつりと呟いた。



「俺ってさ、皆のどんな存在なんだろうな」



 寂しさを纏った彼の言葉に息を呑む。


 誰でも自分の物語の主人公。


 だとしたら、わたしは皆の物語のどんな役柄なのだろう。

 友達? ヒロイン? それとも引き立て役?


 そんな意味のない問題の答えは、いつか見つけられるのだろうか。