愛する主人からプレゼントが送られたと勘違いをしてしまったある女性がいた。箱を運ぼうとした時に光の中から現れた龍。誰かの“罠”によって魔法をかけられてしまった。12歳の少女は、いきなり32歳の体になってしまい、ある事を言えば泡となって消えてしまうという消滅の魔法を使われていたが、何も知らない12歳の…

私、このまま…


一人


消えてしまう。


あなたに逢えないのなら、もうこの体なんて何の意味も持たない…


“魔女”


それは、ありとあらゆる魔法が使える男女を表し、11歳で旅立ち、12歳までにパートナーを見つけ、生涯を共にするという掟があった。


失敗なんて考えもしない私は、ある師匠の元に通っていた。年老いた男性の名前は、ロビン。


私が生きていると噂されたあの日、私には、言えない秘密があった。


“学校”


それは、誰もが通う大事な所。

ある事が初日に起こったとされていたが、実は、0歳の時に連れ去られてしまった私には、誰にも言えない秘密があった。


フィリア国最愛の娘が誕生した日に悲劇は、起こる。


この悲劇がクリスマスの夜の事だった事は、当時有名だった。


“クリスマス”


それは、ある一人の男性と交わした約束を思い出させる日だった。


逢いたい…


何度あなたを愛し、何度あなたと抱き合い、体を重ね、時を過ごしてきたか。


私に迫りゆく時間、言えない言葉の数々、愛されたい気持ち、ありとあらゆるあなたとの思い出。


探しても見つからないあなた。


行く手を阻む手。


私は、生きる為にある男性に逢いに行き、無期限という言葉を作り出させた女である。