私、このまま…
一人
消えてしまう。
あなたに逢えないのなら、もうこの体なんて何の意味も持たない…
“魔女”
それは、ありとあらゆる魔法が使える男女を表し、11歳で旅立ち、12歳までにパートナーを見つけ、生涯を共にするという掟があった。
失敗なんて考えもしない私は、ある師匠の元に通っていた。年老いた男性の名前は、ロビン。
私が生きていると噂されたあの日、私には、言えない秘密があった。
“学校”
それは、誰もが通う大事な所。
ある事が初日に起こったとされていたが、実は、0歳の時に連れ去られてしまった私には、誰にも言えない秘密があった。
フィリア国最愛の娘が誕生した日に悲劇は、起こる。
この悲劇がクリスマスの夜の事だった事は、当時有名だった。
“クリスマス”
それは、ある一人の男性と交わした約束を思い出させる日だった。
逢いたい…
何度あなたを愛し、何度あなたと抱き合い、体を重ね、時を過ごしてきたか。
私に迫りゆく時間、言えない言葉の数々、愛されたい気持ち、ありとあらゆるあなたとの思い出。
探しても見つからないあなた。
行く手を阻む手。
私は、生きる為にある男性に逢いに行き、無期限という言葉を作り出させた女である。