心臓が凍ついたあの日から、
鼓動すら聞こえなくなった。
歩くたびに真っ白い吐息が顔を覆う。
ぎしぎしと体が軋み、歩くことすら耳障りだった。
罪も、穢れも全て背負うと決めたのに、
こんなにも心が弱かったのだと、
重荷に耐えられなくなって、
今にも自壊しそうだ。
誰かに助けを求めようとしても
自分が蒔いた呪いのせいで、
尊大な自尊心が助けを乞うことも許さない。
燃えるような紅い髪が憎らしかった。
全てを燃やして焼き払ってしまいたかった。
あの人は、きっとこの光景を冥府から嘲笑っているのでしょう。
果てない地獄はいつ終わるのだろうか。