双子の兄の七回忌。真夏の、蒸し暑くて薄暗い座敷。

僕は恋い焦がれた義姉に、初めて手を伸ばす。

「もう、僕で手を打ちませんか」

義姉と僕の記憶を漂う、とある残り香の話。