製菓専門学校に通う宮下悠(みやした はるか)は、夢を追いながらも、それが本当に自分のやりたいことなのか悩んでいた。
そんなとき、美貌の外国人ノアと出会う。
風変わりな彼に振り回されつつも、彼のおかげで自分のやりたいことを見つける悠。
けれどそんなノアもまた、何か訳ありのようで――。

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――恋愛は人生のスパイスだと、誰かが言った。



「じゃああんたは、恋愛が嫌いなんですか?」

「ノン。でも一つだけ、憧れているものがる」


 美貌のフランス人は、そう言って切なげに笑った。


「簡単に離婚する夫婦より、裏切る恋人より、絶対の味方だと確信できるような、そんな関係に」


 そう言って、いつも偉そうな彼が儚げにどこか遠くを見つめるから。

 だからはるかは、このときのことを忘れられずにいる――。




 訳あり外国人 × 悩める夢追い専門学生




〝恋愛〟に疑問を持つ二人が織りなす、友人以上恋人未満のお話。