8月、雪の降る世界で君を見つけた

作者微炭酸

「桜が綺麗で、見ていたら遅刻しました」

12月のある日、そんなことを言う転校生の雨笠涼音に目を奪われた。

「世界で一番素敵な景色を見つけたい」

良い子を演じていた僕と半ば強引に始まった彼女との『景色』を探す日々。変わりつつある僕はある日、彼女が失季病という季節感がズレてしまう病だと知る。