過ちか、恋か【完】

作者柚夏

バーで会うだけのクズな男に慰められて、恋をした。


「真面目な恋愛なんて、



するだけ時間の無駄だろ」







そう寂しげに言った横顔


いまだに覚えてる。


私の恋なんて知ったこっちゃないって態度だった癖に


そうやって慰めてきて


私の弱い所漬け込んでくる。


あんたを元彼に重ねて抱かれてしまった


あの夜は過ちだった。


消し去りたい過去だった。


ねぇ、真面目な恋なんてするだけ



──時間の無駄なんじゃなかったの。