私たちは傷つくことを恐れている。【完】

作者朝比奈 翠

私たちは傷つかないように自分を守って生きている。傷つくのを恐れている。届くはずのものに手を伸ばさなかったり、前へ進めばいい道で遠回りをしたり。そう、この瞬間も。





「飲み物買って」


「買ってる」


「今日はお茶が飲みたい気分だよ?」


「知ってる」


「さすがあーくん」


「お前の保護者だからな」