決して結ばれることのない、赤い糸

作者中小路かほ

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ねぇ。

運命の赤い糸って、信じる?



わたしは信じるよ。



だから、このままずっと

ずっといっしょにいられると思っていたのに――。




「……ごめん。キミ…だれ?」




ある日突然、

あなたの記憶の中からわたしがいなくなるなんて、

…思ってもみなかった。



わたしたちの赤い糸は、そこで切れた。


――はずだった。




「俺たち…、どこかで会ったことない?」




記憶のないあなたとまた再会して

もう一度、赤い糸を信じてしまった。



だって、あなたと二度も巡り会えたんだから。




あなたがわたしを忘れていても、

わたしはあなたを覚えている。



――だから。


あなたのこと、好きのままでいいですか?




赤い糸に導かれたわたしたちに、

…残酷な運命が待ち受けているとも知らずに。





《公開日》

2018.09.05 ⇒ のちに休載


《再執筆期間》

2023.03.05 〜 2023.03.31




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