茂
逆説の迷宮
存在が、突然に現れる
僕たちの心は
僕たちの命は
僕たちの存在は
何なのか?
作者は、そんな高い思想を
やさしい登場人物たちによって
いとも簡単に語ってしまう
「我慢ばかりしていると…私たちの道を塞いでしまうんだ。…欲求は、適度に解消していかなければならないんだ。」p117
「私たちには、多かれ少なかれ『欲』がある。でも、その欲という悪魔に魅了されてしまった者は、この道を歩き、そしてヘビに取り込まれてしまう。 つまり、その人自身がヘビになるという事。」p129
空想と、詩の空間
逆説の迷宮は
我々に、問いかけ続ける
「『世界』 我々の住まう世界は 常に逆さの中にある」p161