清乃

上手だと思いました
この作品は題名から察するに『二つの歯車』の番外編的小説なんだろう。
親小説を読まないでいきなり子小説を読んで意味わかるんだろうか、と思ったがそんな心配は無用だった。

すっきりしていて読みやすく、
現代―過去―現代
と移りゆく時間の変化がうまくいかない小説はたくさん読んできたがこの作品は実に自然で無理なく時間を現代にしたり過去にしたりしている。

この辺の読み手の誘導がとにかくうまい。
たった27ページで登場人物の性格がこちらに伝わってくるのも上手いと思った。
親小説も気になるが、
親小説を読んでいなくても
一本の短編として充分読める良作