まいみ

戦慄がはしる程の強烈なメッセージ性に、身も心も震えます。
冒頭の数Pを目にした瞬間から、ゾクリと身震いする程の滑らかな文脈の流れと強烈な情景・心理描写に、絶句します。

曲線美のように"すい"と書き表される情景描写の比喩と心理の葛藤には目を見張るものがあり、そのどれもがあます事なく読むもの心を捕まえて離さないのです。


何より、一人一人の登場人物に何の"綻び"もなく、確かな過去を背負ってそれに押し潰されずに前を見て歩むまいとする強さと日々の闘いには、心に叩きつけられる目には見えないメッセージ性があります。

人にとって「幸せ」とは、何なのか。人にとって「過ち」とは「罪」とは……

そんな生きゆく全ての人々の「生」の意味を、深い真理の根底に基づいて、深く抉ってくれる作品です。


何より、この物語の中には、誰一人として真の悪人はいなく…皆、それぞれが心を締め付けられる程の優しさと、自己犠牲の精神を持ち合わせた人々なのです。

その素晴らしさに本当に心が震え、思わず自分の生きていく存在理由を思い直さなければいけない程でした。


そんな素敵な作品…きっとこれを読めば、誰もが涙をし心を震わすハズです!!