作品コメント
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- Μёёиа
美しすぎる文かつ深く考えさせられる作品
人を信じることを恐れていた少女が、ひとりの傭兵をはじめとする仲間と出会い、また大切なひとと彼らを信じることの強さと優しさを取り戻していく……
美しい文章が紡いでゆく、人の「生」について、「想い」について、そして誰かを大切に想い「信じて、愛しい」気持ち。
様々な悲しみがあろうとも、大切なひとがいるからこそ悩み苦しみ、しかしそれは何よりの救いとなることを。
自らの殻にこもることはたやすいけど、心を開くにはとても勇気がいるけれど、ひとの心を開くのはやはりひとなのだと。
物語全体を通し、様々なことを教えて頂き、考えさせられました。
とくに最後の、アリシアとクォールのあの選択……。
過去は変えられない。
分かってはいてもひとは縛られるもの。それは誰しも同じ。
けれど立ち止まっているだけでは何もならないと…それでも忘れずに生きていく。
彼らの決断を通し、読み手の心を大きく揺さぶり、勇気づけてゆくのではないでしょうか。
本当に憧れる、素敵なファンタジー小説です。
第二部以降もじっくり読みたいと思います。 - まいみ
戦慄がはしる程の強烈なメッセージ性に、身も心も震えます。
冒頭の数Pを目にした瞬間から、ゾクリと身震いする程の滑らかな文脈の流れと強烈な情景・心理描写に、絶句します。
曲線美のように"すい"と書き表される情景描写の比喩と心理の葛藤には目を見張るものがあり、そのどれもがあます事なく読むもの心を捕まえて離さないのです。
何より、一人一人の登場人物に何の"綻び"もなく、確かな過去を背負ってそれに押し潰されずに前を見て歩むまいとする強さと日々の闘いには、心に叩きつけられる目には見えないメッセージ性があります。
人にとって「幸せ」とは、何なのか。人にとって「過ち」とは「罪」とは……
そんな生きゆく全ての人々の「生」の意味を、深い真理の根底に基づいて、深く抉ってくれる作品です。
何より、この物語の中には、誰一人として真の悪人はいなく…皆、それぞれが心を締め付けられる程の優しさと、自己犠牲の精神を持ち合わせた人々なのです。
その素晴らしさに本当に心が震え、思わず自分の生きていく存在理由を思い直さなければいけない程でした。
そんな素敵な作品…きっとこれを読めば、誰もが涙をし心を震わすハズです!! - ☆繪磨☆
凄い!!いっきに読めた!感動が止まらない
長編なのに 凄い読みやすくて いっきに読めました
ストーリー展開が丁寧で
台詞が とても感動します
ダットの思いに もう
感動しまくり フルフルと震えてしまいました(笑)
こんなふうに 思える人が凄い!!
こんなふうに 思われたい!!
とても感動しました
ありがとう ございました - 久遠マリ
絡み合う人々の想い
緻密に丁寧に描かれた登場人物の心情にこちらも共鳴出来る、そんな物語。
5つ目まで全て拝読させていただきましたが、レビューは此方に纏めておきます。
読者である我々は読むうちにどんどんのめり込み、彼らと共に旅をし、同じ何かを胸に抱くでしょう。
それだけで作者さんの心情描写の力量が高いことに気付きます。素晴らしいです。
同時に、旅をする意味や己が生きる意味を問う作品でもあるのではないかとも思えます。
惜しむらくは巻が進むに連れて展開が早くなっていったことと、少々都合が良すぎる箇所が幾つかあったこと、作品の雰囲気を崩しているコミカルなシーンがちらほらあったことでしょうか。
しかし、それを差し引いても読みごたえのある良作であると感じられました。 - 麻井深雪
本格的文学作品
壮大なファンタジー小説です。
丁寧に綺麗な表現を選んで描かれる情景描写で物語の世界に入り込めます。
ファンタジーにありがちな難解な身分制度や専門用語も少なく、またそれぞれの神の名前なども何度も説明の文章が出てきたので頭に入りやすかったです。
テーマは胸に重く辛い部分も多くありましたが、主要三人のキャラがそれぞれ自分がどう生きるかを決めて行く過程に、共感したり大切なことに気づかされたりしました。
主要キャラの中で唯一抱えるもののないメルトの存在が良い役割を果たしていたと思います。
ティミスやアリシアの決断にもどかしく思う読者の気持ちを時に代弁し、時にこちらがハッとするような真理をついてくる彼女の台詞は心に響きました。
「幸せになるためにもがいて下さい。逃げないで下さい」
泣きたくなるような名言でした。
普段の緊張感がない態度も重い話の中で和みになりました。
そしてクライマックスのシーンの緊張感と感動は特に素晴らしかったです。
恋愛小説ではなく、本格的文学小説を探している方にはオススメです。 - 清乃
読み終えてしまうのがもったいない!
最後のページを閉じた今、
私には充実感が満ちている。
「読み終えてしまうのが勿体無い」と思いながら読んでいたが読み終えてみるとこんなにも染みこんでくる余韻にしばし浸ることにしよう。
抜群の筆力を惜しみなく注ぎ、その優しさのもとに描かれた壮大なファンタジー。
キャラクター設定はとても分かりやすく、また作者様は手間を惜しむことなく何度も丁寧に描写して下さった為、横文字が苦手な私でも混乱することはまずない。
美しさと感性豊かな情景描写、心理描写は読者に映像として情報を伝えていく為、誰もがまちがいなく作者様のイメージした世界に入り込むことが出来る。
また、数々の名台詞は読者の心を強く打つことだろう。
私が好きなのは、向日葵の笑顔を持つ、とっても可愛いメルトの言葉。
「幸せになるのは義務です」
最後のシーンではきっと自然と涙が頬を濡らすことだろう。
人間、という知恵の実を食べてしまった生き物の弱さと強さ、滑稽な心と真摯な心、「信じる」ということがなぜ難しいのか、
気がつくと童心に返っている素直な自分をあなたはきっと好きだと思う。 - 由宇
超本格派ファンタジー!!
残酷な運命に翻弄され、「もう誰も信じない」と誓った非凡な少女、アリシア。
彼女を主とし忠誠を誓った最強の剣士、クォール。
影を持ち『闇』に生きる謎の美少年、ティミス。
アリシアを慕い、皆を和ませる向日葵の少女、メルト。
彼らの進む先に待っているのは、『光』か『闇』か――?
すごく設定が練られた壮大なスケールのファンタジーです!!
とにかく丁寧な描写、そして登場人物たちの背景設定、謎を含ませる魅力的な台詞……それらに夢中になって読みました。
これだけの大作を、最初から最後までブレずに執筆された作者様にただただ尊敬です!
特に後半からクライマックスにかけての盛り上がりは最高でした!!
是非、ファンタジー好きの方にオススメしたい作品です!!一度読み始めたらハマってしまいます! - 純子
壮大な物語
クレシェリアシリーズ五部作です。
一部の前半ではクレシェリアを求めてのアーシアの愛し子の旅、共に旅する仲間達との出会いが書かれています。
一部の後半ではまさかの展開の連続に目が離せなくなります。
二部~五部では新たな旅がそれぞれにあり、新たな出会いと別れを繰り返しながらアーシアの愛し子が成長していきます。
壮大な物語です。
あまりの長さに挫けるかもしれませんが、最後まで読めば、アーシアの愛し子とは何なのか、またその決意をしることができます。
ぜひご一読ください。