短編なのですぐ読めます。血の気の多い魔女と不死身の吸血鬼のおはなしです。
むかしむかし。
深い森の そのまた奥深くに
ひとりの魔女が暮らしていました。
魔女はひっそりと暮らしたかったのですが、
災いと呼ばれた彼女のところには
英雄を夢見る若い戦士たちが
毎日 後を立ちません。
いつしか、
そんな彼らをことごとく散らすことが
彼女の日課となり、生き甲斐となったのです。
そして、
今日もまた
彼女のもとへ向かう戦士の姿が。
彼女の顔を拝む間も無く
天に召されるとも知らずに…。