なむる

ハマる作品(若干ネタバレ注意)
設定がしっかりしていて、現実離れした世界観にすんなりと入り込めました。キャラクターも一人一人の描写が特別多いわけではないのに自然と個性が出ていてとても面白いです。
文章力のある三人称視点だからこそ、もう少しその利点を生かしてもいいように思いました。単に、こういう景色だとかこういう気持ちだとかいう描写だけでなく、例えば表情の描写から人物の心情を暗示したり、情景描写を増やしてより深い表現にしたりと工夫できると思います。特に、仁崇のシロに対する気持ちの変化、もう少し詳しく知りたいと思いました。シロの穢れのない白さに惹かれる、“欲しい”という気持ちは分かるのですが、そこから仁崇がシロに何かを“与えたい”と思うようになったのはなぜなのか、ここを掘り下げてみてはどうでしょうか。