二条 光
不良系を読まない私が声を大にしてオススメしたい作品
反社会的な世界を扱った作品を嫌いではありませんが、携帯小説で一般的に描かれている世界観が苦手でした。(好きな方や書いてる方ごめんなさい)
ただ作者さんの作品が大好きなので、私でも読めるだろうなと思い、読み始めました。
はい、ビックリするくらいハマってしまいました。
私自身、生まれ育った地域が反社会的な世界が身近にあるもので(苦笑)、「あーこういうのあったなぁ」って実感するモチーフがちりばめられてあり、フィクションながらもリアリティをもたせるには充分でした。
反社会的な環境に生まれ堕ちた者、反社会的な環境に堕ちざるを得なかった者。そういう人たちの生き方がすごく納得できる描き方になっていました。
作者さんが不良系を嫌いだとおっしゃっており、この作品はだからこそ、「じゃあ、自分だったらどういう不良系なら読みたいと思うのか」という部分に視点を置かれているのがすごく伝わりましたし、それが不良系を読まない人間も魅了する作品に仕上がったんだなと思いました。
純文学系ジャンルに置いているのも納得の作品です。
オススメです!