伊東ミヤコ

素敵なバラード
いつも、横目に通り過ぎるだけだった、歓楽街のストリート・ミュージシャンの歌声。

でも、つらい失恋という状況から、初めてそこに立ち止まる。

ストリート・ミュージシャンの彼の切なく響く声が、目の前から聴こえてくるような、素晴らしく綺麗な描写。

その彼と、行きずりの関係を求めてしまうシーンも、歓楽街のホテルという世俗的な場所でありながら、なぜかはかなく、胸がしめつけられました。

悲しい設定から幕を開けた作品ですが、ラストには前向きな意志が感じられるところが、とても素敵でした。

傷ついた大人の女性に、ぜひ読んでほしいです!