2046年。瞑い図面が広がる未来。ある難民の断章がここにある―。
2046年。
第三次世界大戦(サイバー戦争)の最中、人間は確かな己の人格のみを有して生きていた。
国の財政は軍備に大きく傾き、国民の生活は疎かにされた。
そして、生活最低水準を達成できない「難民」が徐々にその数を増していった。
これは一人の「難民」が、そんな世界を彷徨った記録の断章である。
†††
第三回血のプリン杯参加作品。
(完結)
Written in 2008
2008/05/04付SF注目作品選出。