青空のむこうから、一人の少年がおりてきた。
やり残したことがあるんだ‥
ぼくはまだ決めかねてた。
アーサーはぼくに背中をむけて歩き出した。
そのとたん、ゆきやママやパパや友達
ぼくが知ってる人達の顔が次々と浮かんで、どうしてももう一度会いたくなった。
みんながいなきゃ生きていけない‥
死んでることだってできない。
すぐにぼくは決心した。
アーサーのあとを追いかけながら呼びかけた。
「まって‼ アーサー、僕も行く」
アーサーは立ち止まって僕を待った。
それから、2人で駆け出した
”生者の国”を目指して。