「よしっ。」
私ーー小槻かえで。
今日から、私は、高校一年生!
新しい恋なんか〜…なんて、なわけないよね……
でも、やっぱり、期待しちゃうんだよね。春という季節は、むねが痛くなる。
あ、凛ちゃんだ!
「おっはよー、凛ちゃん!」
凛ちゃんーー伊田 凛花ちゃんは、私の一番の友達。親友なんて言ったら、照れ臭いけどね。
「あ、おはよ。。あ〜ぁ〜あ。眠ダィ…」
「凛ちゃんったら、いつも眠たそうにしてるね……今日さ〜?なんか、恋でもありそうな日だよね〜」
「ふぁ〜はぁ。…えっなんか言ったかしら?小槻ちゃん」
凛ちゃん……さすがに、人の話聞こうよ〜…
もう〜。
ここは、新しい学校の玄関ーー毎日見ることになる風景。私のクラスは〜……えーと。
「えっ!?り、凛ちゃんと一緒じゃない……」
嘘だ。絶対嘘だ。私一人じゃ、心細い。
「こ、小槻ちゃんと一緒じゃないって!?い、一年間もやってけるかしら……」
凛ちゃん、やっと目が覚めたみたいだね。でも、一緒じゃないのは、やっぱりやだ。でも、現実を受け入れるしかないのは、キツイところなんだね。凛ちゃん〜。。
「では、新しく担任になった新井だ。新井 司衣未という。よろしくな」
「うぉー!!」「きゃー!!」「「かわいいー」」
男子、女子、みんなが声を上げるほど美女先生。よかった〜、可愛い先生で。それにしても、クールだな〜。
1時間目ーー自己紹介、などなどの時間だ。そこで、私はクラスメイトの3人ほどおかしな人がいた。近づいてはいけないほどに嫌なオーラが……そんなこんなで、1時間目が過ぎた。
凛ちゃんに、会いに行こう!!
「凛ちゃー……っ、な、何!!!」
後ろから、男性が……ほのかにいい匂いが……いやいや、今はそんなこと考えてる暇はない!
「黙れ。静かにしないと、これで、ーーーをする。」
なに!?怖すぎて、聞き取れなかった。もう、入学そうそうなんなのォ〜??……
連れてこられた、ここは学校の地下と思われるところ。薄暗く、周りを見渡しても棚と机だけ。
ん?あの、ビーカーとかはなんだろう。
玉の薬も……こなとかも……気になる、てか怖いよ〜…
「おい。いい加減目を覚ませ、チビ娘」
だ、だれ?んー……あ、私気絶したんだ。あとは思い出せない……頭がいたいよ。
誰だろう、この人?、そういえば自己紹介の時にいたーー
「お前、発明の実験台になれ。それ相応の対価は払うつもりだ。こんな真似して、悪かった。俺はーー市那 龍。よろしく」
「それより、チビ娘とはなによ!たしか、私と同じクラスだよね。りゅうくんでいいね?それより、なんでこんな真似を?あ、実験がどうのこうのっていってたね……じ、実験!??わ、私に、な、何をするつもり!?」
怖い。怖いよ。助けて。これって、出会い……いやいや、なわけないよね。早く出して……凛ちゃ〜〜ん。。
「ってか、チビ、気づくの遅くね!?さっきから実験台っつってんだろ、おい。やってくれるんだろうな??」
何を言ってるんだろう。わからない。
「やだ、そんなよくわからないの。それより、早く出して。先生に見つかったら、怒られちゃうよ」
ほんとに、この状況だれかに見られたらどうなることか……もーう!…
「大丈夫、ここは気付かれないよ、何でかは、秘密。あと、実験台やってくれないんなら、気絶した間に撮った、こんな写真や、あんな写真もあるんだけーー」
「や、やめてーーー!!いつの間に!?あんた、セクハラ通り越してるよ!変態!痴漢!犯罪!!」
なんで撮ってるの??もう、恥ずかしいよ。脅されてるのかな?私。でも、こんな写真みんなに見れられたら……
「やるのかやらないのか、はっきりしろ」
やだ、こわい。でも、見せられるのはもっとやだ。
「じ、じ、実験台ってどんなことするの?」
聞いてみるだけ損はないよね!これで、ーー聞いたところで、どうするんだ?わたし。
「お、やる気になったか??ま、内容は試してみないとわからない。俺の研究で始めた、この……これ以上は、控えておこう。ふふっ」
なんなの?ほんと、こいつ。実験台にならなきゃわからかいってこと!?じゃあ、もうわたしがやること決まってるみたいじゃない。どうなってるのか、頭が痛くなってきた。
「まぁまぁ、いいから、明日また来いよ。こなきゃ、コレーー」
「だっだめーーー!!!明日、必ず来るから!それはだめ……」
もう、すぐあの写真で脅すんだから。いつか必ず警察に訴えてやる!!
じゃバーン。パシャッ。ここはーー私、かえでの家のお風呂。
あーぁ、疲れた疲れた。どうして、こんな事になったんだ?もう、楽しくないよ〜。でも、あの人、少しかっこよかったような……っ、いやいや!あいつら悪い!もう、頭痛い。
ーーここは、地下室への暗い暗い、誰も使っていないような廊下の階段
怖いな。でも行かなきゃ写真がーー