崩して砕いて溶かして煮込んで美味しいスープにしてしまおう


愛し愛され夢現


君のためにお茶会を


最後はこれで飾ろうか



差し出された艶めく林檎は


手を伸ばさずにはいられないほど


酷く魅力的だった



欲望に塗れ濁った瞳を


蔑む君は泣きながら言う


愛された分だけ愛してあげる



揶揄うように放った言葉は


すぐに消えてなくなった


それでも


目は口ほどにものを言う



愛しい君の声が響く


無責任な言葉でいい


意味の無い嘘でいい


揺蕩う心を縛り付けて



朦朧とする


視界が霞む


微笑む君



何かが落ちる音がした