佐々木 久遠の《戦い》が始まる。少女は自分の過去と現在と未来に向き合うために、足を踏み出し顔を上げて、護られることを、やめる。

  • コメント
  • スタンプ1
  • しおり63


彼らのトップは

いつも冷たい雰囲気を纏っている。

しかし

稀にとろけるような雰囲気を醸し出すことがある。



彼らのトップの右腕は

笑みを浮かべていても目が笑っているかは別。

しかし

時々無邪気な笑みを惜しげもなく浮かべる。



その人は

ほとんどが秘密にまみれている。

だけど、

肝心なときにはその姿を現し、その場を助ける。




1人でもひどく安堵を与える人間。

3人揃えば完全無敵。

そう思わせるものがあった。




しかし彼らのトップと

その右腕と

謎にまみれたその人は

いつだって戦っていた。



たち


今日も彼らは闘っている。

灰色の彼女は、本当の外の世界を知らなかった。




________________________




×未成年者の飲酒、喫煙は法律により禁止されています


×この物語はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません


×リアリティの望めない作品になっています


※このお話は『嗚呼、日常よ』の一応続編です。読まれる方はそちらを読んでから読まれることをお勧めしております



↓ここより先は凝縮し過ぎた形ばかりの【これまでのお話】です。


佐々木久遠(ササキ クオン)は日本の高校に通っている少しやんちゃをしていた女子高生。彼女には兄に引き合わせられた、まるで保護者のような人々がいた。やんちゃはもちろん彼らには内緒にしていた、のだがある件がきっかけで鉢合わせしてしまった。さらにさらに後日にもとあるチームに標的にされて怪我をして、またまた鉢合わせしてしまった。そんな彼女はとうとう全ての黒幕を暴き出した。

……そこまでは良かった。これで元のように、とは言わないけれども元に戻る。と思った矢先に事件発生。そこに現れたのは、ここにいるはずのない人物……というよりここにいると信じたくない人物だった。それは彼女曰く、“一番大嫌いな奴”…“弟”だった。

そして彼女は“弟”の襲来と共に告げられた“迎えに来る”言葉で自問自答し始める。このままここにいてもいいのか。いつまでもこうして隠れているのか。このままでいいのか。……と。

斯くして全ての覚悟を決めた少女。久遠は別れを告げて彼らから、旅立った。兄、湊の元へ行くために。