偽りの刃物と真実と言う名の嘘を君に

作者黒猫

高校生の美晴は過去に捕らわれ、いつの日からか時間が止まっていた。
そんな中、ネット上に美晴は『死にたい』と書き記す。
その発言からとある少年と美晴の物語が始まる

産まれてから16年。


その中の10年は嘘と偽りの言葉で生きてきた。


そんな、汚れた人生をこの先も歩むのかと思っていた。


ネット上で一人の少年に出会うまでは....。


彼は、人を信じることを恐れてて

   自分の感情を伝えるのも恐れてて

   感情をうまく隠す人だった


でも、人懐っこく・お人好し・少し変わっていた。


例えるのなら、《イチゴミルク》みたいな人。


外では余り笑わなく慎重でどことなくつまらなそうな表情。


中は優しく、周りの事ばかり。


外は硬くても、中はほんのり甘いつまりイチゴミルク。


でも、これは私たちの関係が友達から恋人に変わったときに思ったことである。



出会ってすぐの頃、彼は実験対象に過ぎなかった。


そう、全てはアイツに復讐するための計画の出来を確かめるための、実験台....。


すぐに捨てるはずだった....。


なのに、彼が何も知らずに無邪気に笑いかけるから。

    私の過去を真剣に聞いてくれるから。

    私をちゃんと一人の人間として見てくれるから。

    


私は彼に恋してしまった.....。