真実の心と幸福と言う名の時を君に

作者黒猫

高校を卒業した美晴は専門学校に入学した、3年の月日が流れやっとの想いで空に会うことが出来た美晴。
学生時代とは裏腹に幸せな時を過ごす過去を乗り越えた少女の物語。


産まれてから16年。


その中の10年は嘘と偽りの言葉で生きてきた。


そんな、汚れた人生をこの先も歩むのかと思っていた。


3年前、ネット上で空に出会うまでは....。


出会った当時。


空は、人は信じることを恐れてて

   自分の感情を伝えるのも抑えてて

   感情をうまく隠す人だった


でも、人懐っこく・お人好し・少し変わっていた。


例えるなら、《イチゴミルク》みたいな人。


外では、余り笑わなく慎重でどことなくつまらなそうな表情。


中は優しくて、周りの事ばかり。


外は硬くても、中はほんのり甘いイチゴミルク。



空は私の過去を聞いても傍に居てくれた。


どんなに自分が苦しんだとしても傍に居てくれた。


でも、過去を振り返ると空は初め、実験対象に過ぎなかった。


そう、全てはアイツに復讐するための計画の出来を確かめるための、実験台....。


すぐ捨てるはずだった....。


なのに、空が何も知らずに無邪気に笑いかけるから。

    私の過去を真剣に聞いてくれるから。

    私をちゃんと一人の人間として見てくれるから。


3年前。

私は空に恋してしまった....。



 前作『偽りの刃物と真実と言う名の嘘を君に』