ゆず

母性愛ならぬ父性愛
まずはタイトルのセンスに脱帽。

これだけでページをめくりたくなりますね。
非常に読みやすく、ところどころに散りばめられたシニカルな表現センスが憎い。
文章はいささか不安定さを残してはいるが、それがまた詩的で、まるで主人公イチのように危うくて愛おしい。

少年少女の焦がれるような想いを、淡々と、それでいてテンポよく切なく表現されていると思います。べたべたと暑苦しくないのは作者さまのセンスのなせる技ですね~。素晴らしい。

しかし、最後には、イチの父性愛のように大きな揺ぎ無い愛を見せ付けられて、言葉もなく感動いたしました。

イチ…かっこよすぎ!!
やっぱり作品は作者につながってくるのかな?なんて思いました。
父性愛=(イコール)うのたろうさん。そんな図式って描きやすくないでしょうか?^^
少年の精一杯の背伸び。大きな愛をさらっと描き、ひとつの成長物語をタイトルから始まって惹きこみながらに描きだす。まんまと作品の世界観にどっぷりとつからせていただきました♪読後にとても暖かい気持ちになりました。
これからも素敵な作品を期待しております♪