僕が君を素敵な女性にしてあげる。
いつも言ってる言葉がバカバカしく思えた。
営業スマイルで接していれば、どんな女性も喜ぶ。
女性って単純だなって思ってた。
けどあの子は違った。
どこか大人しそうな印象だった。
話しかければ返してくれるけど自分のことは多く語らない。
笑いかければ笑顔で返してくれる、けど時折鏡の向こうに見える伏し目がちな表情。
無防備だけどどことなくバリアをはっている。
会えば会うたびいろんな表情が増えていって、どんどんあの子のことが知りたくなる。触れたくなる
でも俺は美容師。
君は店のお客さん。
結ばれてはいけない関係だってことは分かってる。
だからせめて君の綺麗を最大限に引き出したい。
彼女の魅力を1番に理解しているのは俺で、それを引き出すことが出来るのも自分でありたい。
これはわがままな俺の願い。