花コトバなんてききたくない

作者春町ナオ

『椛』貴方は愛する誰かの名前で私を、呼ぶ。ならば必死に応えよう。「はい、ここにいますよ。」と何度でも。





「心拍数低下!!」







___、体が、重い


「血液が足りません!早く輸血を!」




___なんだか霧が深い


「受け入れの病院が見つかりました!」





___声がする


「ーーー ー ーー」





___俺を呼んでいるような









_____ああ、その声は







______椛かい?













孤独と孤独が触れあって、

片隅でそっと出来た

お伽噺のような恋の話し。

それが私の世界を、確実に変えた。








圭靖(けいせい)

椛 (もみじ)