高校生になった中矢瀬海の元に訪れた運命は、何より哀しくて残酷な物に変わっていく―“記憶”を中心に回っていく世界の中で、瀬海は…?
あの日から、もう五年程経った。
その月日の中で、俺はアイツのことを一瞬でも想っただろうか。
一瞬でも会いに行こうとしただろうか。
今になって後悔なんて遅すぎる。
そんなこと分かってる。
その五年でアイツがどれだけ哀しい思いをしたんだろう。
悔やみきれない。
でも、今なら言える。
思い出した、今なら―
from綾莉