『ねえ、朝日』


『わたしは、力が欲しいの』


『全てを包むことができるような』


『全てを、守ることができるような』




『そんな、力が、欲しい』

















そう言った彼女の瞳から零れた雫が


ぽつりとひとつ、地面を濡らした




それは、初めて見た、彼女の涙だった