助手の出張

とんだ安楽椅子探偵登場です おなじみの聖飛鳥探偵ですが、今回は現場に赴きません。 出かけるのはなんと、利奈ちゃんただひとり。 肝心要の聖さんは、安楽椅子探偵というわけです。 これで事件は無事解決するのか。可憐でか弱い（？）利奈ちゃんが巻き込まれるのは、クリスティも真っ青の恐るべき連続（失踪）殺人事件。 目の前に情景が浮かぶような丁寧な間取りの描写の後、恐ろしくも美しい殺害現場が現れます。 まるで芸術作品のようなこの死体を誰が作りだしたのか、一体なんの目的で。 限られた空間、登場人物で味わえるフーダニット。 明かされる瞬間は唐突です。 皆さん、目をかっ広げて見逃さないように注意です。 って、これ小説でした。 まるで良質な推理ドラマを見ているような物語。 オススメです(*^_^*)

聖にも弱点？ 携帯小説版金田一耕助だぁあああ いやいや、驚きの本格性です。 今回の舞台は島に利奈が出張するところから始まります。 仕事で行ったつもり次から次へと殺人事件に遭遇します。所々にある伏線を上手く処理する手技はさすがです。 犯人はそいつか！ と驚かされました。そして犯人の動機。些細なことですが、人の恨みの恐ろしさも描かれています。 相変わらず聖の推理には驚かされますが、ラストで意外な聖の弱点も見つかります。 本格派推理小説読みたい方はオススメです。

クローズドサークル クローズドサークル、ということでしたが、実は聖探偵からしてみれば、今回も『安楽椅子』だったのだ、と読み終わってから気付きました。 聖ファンとしては、もっと出演場面が増えると嬉しいのですが、話を聞いただけで謎を解いてしまう、そのスタンスも堪らなく格好いいので、どちらがいいのかと苦悩しますね…。 今回は、利奈が事件の渦中にいることになりますが、何と最有力容疑者になってしまうと言う設定。 どうやって利奈が、自分の無実を証明するのかと途中ハラハラしましたが、そこは聖探偵の名推理で、スッキリと解決。 犯人が意図したことと違う結果になっていたことも含め、とてもよく出来たミステリーだと思いました。 聖の私生活も少し暴かれることにもなりますし、シリーズものとしても、ますます目が離せません。