それならいっそ
はじめから
遠い存在でいたかった
「餌なんてやんないよ」
「いりませんから」
「相手なんかしてあげないよ」
「お構いなく」
「好きじゃないよ、君なんか」
「わかってます」
「…………」
「…可愛いなんて、言ってあげないよ」
要りません。
斬って捨てるには惜しい、彼の声。
あとどれくらい
その傍に
いられるのだろう