せめて、もう一度。[完]

作者s.m.y

交通事故にあい、幽霊になってしまった遥は自分の死を受け入れられず途方にくれていた。そんな時、視線を感じ顔を上げてみると自分の事を見つめている綺麗な女の人が居て。

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涙を拭ってあげる事も

抱きしめてあげる事も

頭を撫でてあげる事も

何一つ出来ないなら

せめて、せめて、まだ傍に居させて欲しい。




ただ傍にいるだけでいいの

触れあいたいなんて願わない

だからどうかお願い

いなくならないで。







小さな願いは何一つ叶う事無く

空気と溶けて消えていったーーー。





collaboration

里:有希

illustration by

宮野