「ひな…
いい?」
「ひな…
その姿は、いつもにも増して 可愛いけど…
今、眉間にしわは可愛くない…
ねっ?ただうんとちょっとだけ
首をたてに振れば いいだけだよね?」
隣りに立っていたみずき君が、艶やかに私の耳元に囁く…
私は職場で会った彼と入籍した。
私の娘たちも彼に懐き、その後私は色々な事情で
しばらく仕事を休んで家で過ごした。
そして翌年のお盆が明け、仕事復帰。
保育園と仕事場と家との往復。
小学生の娘たちの事も、思春期に入り、
気になることがでてきて…
それでもそれは私が望んでも
それまでには決して手に入らなかった普通。
忙しいながらも愛おしい毎日を紡ぐ。
この作品は 「恋の賞味期限 愛の消費期限」 の
番外編です。まずは本作を読んでから
こちらを読むことをお勧めします。
2014.5.24.公開開始