恵沢りょう

いろいろな想いを乗せて、地球は今日もまわっている
よくドラマなんかで見るような、王子様が迎えに来てハッピーエンドになる、そんなことばかりがあるわけじゃない。

今日も地球のどこかで誰かが悩み、誰かがわずかな幸せを手に入れる。
そんな風に感じた短編集。


それぞれの主人公の抱える悩み。
それがとてつもく好転するのではなく、ほんのわずかに形を変える。
少し、幸せになれる。そんなストーリーが詰まってます。


どの話が好きか、好みはわかれると思いますが、私は3作目、「言葉にならなかったうた」を推します。


ただ、実を言うと4作目。
表題作ですが、重たい題材なだけにもう少し深みを感じたかった。
本当に個人の主観で申し訳ないのですが、★をひとつ減らさせていただきます。


リアルな心情。
読み終えた後に、沢山じゃなく少し頑張ってみようかなと思える一作です。