ムゲイ

ミステリーは死んだ
――ミステリーは死んだ。

 零一さんが殺してしまった。




 『超推理倶楽部』は――



 猟奇的屍体は出てこないし、

 サイコキラーも出てこない。


 流行りの、


 デスゲームではないし、

 叙述トリックでもない。


 定番の、


 クローズドサークルでもなければ、

 アリバイ崩しでもなく、

 暗号ものでもなく、

 複雑怪奇な密室でもない。


 むしろ逆に、


 “密室を破壊してしまった”。


 そればかりか、


 幽霊、

 超能力者、

 宇宙人、

 といった現実的でないものを招じた。


 しかし、


 読者は戦慄するだろう。


 にもかかわらず、


 “リアル”なのだから。


 しかも、


 “ロジック(論理)というマジック(魔術)”によって、

 ミステリーは再生するのだから。



 そう、


 零一マジックによって、




 ミステリーは甦る。